三○ホ△ムのCMについて ーマスコミに一言ー
 先日TVを観ていたらあるCMが流れた。北米のとある住宅が映し出され、そこに住んでいらっしゃるご夫婦や一族が家への愛着や想い出を語るものである。ご覧になった方も多いと思う。その【2×4住宅】は築120年だという。これまで数々の手直し等もされた事だろう。良いCMだと思う。だが、このCMは全てを伝えてはいないのではないだろうか?これをご覧になった方々は我が国に於いても【2×4住宅】は100年持つという印象を受けるであろう。しかし、現実にはである。(言い切って良いモノか?度胸が必要だ。)CM制作者にはその知識がなかったのか?それともあえて教えないのか?売れればそれで良いのか?
 2×4住宅】自体は柱を用いず、フレームと合板でパネルを作り、床・壁にして、そのパネルが建物を支えるれた住宅工法であると思う。しかし、私は常々、残念ながら【2×4住宅】は日本という国土には不向きだと考えている人間の一人である。なぜならば、北米と日本の気候風土が異なり過ぎるからである。低湿地域の建物を高温多湿地域に建築したらどうなるであろうか?想像に難く無いことだろう。最近の日本における【2×4住宅】は改良されているとも聞く。しかしである。【2×4住宅】は、1Fの床→壁→2Fの床(1F天井)→壁→屋根という順序で建設する。もし途中で雨が降ったら?その雨が降り続けたら?
 私の生活圏でも最近建築途中の【2×4住宅】を良く見かける。屋根が完成していない現場には屋根にシートが掛けてある。一度雨上がりの休日にその現場を見学させて頂いた事があるが、床・壁・天井、全ての合板がビショ濡れであった。あの住宅は既に完成しているが(入居も!)、濡れた合板が乾くまで工事は中断したのであろうか?また、この事は全ての【2×4住宅】にいえるのではないだろうか?

 マスコミ並びにメーカーの皆さんにお願いしたい。簡単に買い換え・交換が出来ない商品の宣伝等においては、中途半端な情報の伝達は止めて、正確な情報を伝えるべきではないだろうか?売上至上主義はもう止めるべきだと思う。その上で、情報を自己責任において、取捨選択するのが消費者なのだから。

 ちなみに、【木造軸組工法】は骨組み→屋根→内部工事の順序で工事が進む。これは闇雲にそうしているのではない。千有余年の歳月を経て、日本で生きた先達が経験し、この気候風土に1番適している順序だからこうなった。屋根の重さを骨組に伝え、生じた狂いを直しながら造作工事を進めていく。湿度に負けないよう床を高く、風通しが良いように天井を高く・・・。
 日本が世界に誇れる文化の1つだと、私は考えている。
2001.Mar.08